令和元年6月の講話
更新日:2019/06/05 15:57 カテゴリー: 朝礼
院長のタイトルは「電子カルテを導入して」でした。
俊野常務の講話「お父さんの時給」から
皆さん、おはようございます。 働き方改革が叫ばれている昨今ですが、院長からお話があったように電子カルテを上手に使って効率的に時間を活用していただいたらと思います。ところで先日、倫理法人会において「お父さんの時給」というお話を聞きましたのでご紹介します。
ある夜、父親は長い一日を終え仕事から帰ってくると、息子が起きて待っていた。「ねぇねぇお父さん ちょっと聞いてもいい?」
「どうしたんだい?」「お父さんの時給っていくらだっけ?」
「何でそんなことを聞くんだい?そんなこと子どもは知らなくて いいんだよ。」
「何でもいいから知りたいんだ。 ね~いいじゃん,教えてよ。」
「そんなに言うなら仕方ないな…。時給一万円だよ。」
「え?!そんな高いんだ…! …お父さん,五千円だけ借りてもいい?」
「もしくだらないおもちゃやどうでもいい物のために借りたいのなら、今すぐ自分の部屋に戻りなさい!もう遅いから、寝る前にベッドで何でそんなわがままが言えるのか反省しなさい。お父さんは子どものわがままのために一生懸命働いてるんじゃないんだよ。」
息子はうなだれながら静かに自分の部屋に戻り,ドアを閉めた。
父親はソファに座ったが、込み上げてくる怒りは増していった。(お金を借りるためにあんな質問するなんて、一体あいつは何を考えているんだ。)しかし1時間ほど経ち、父親も落ち着いて考えてみた。(もしかしたら、どうしても必要なものを買うために、あの五千円が 必要だったのかもな…。 こんな風にお金を借りることなんて滅多にないし。)
父親は息子の部屋に行き、そっとドアを開けた。もう寝たかい?」
「ううん。まだ起きてるよ。」
「ちょっと考えてたんだが、さっきは辛くあたりすぎてゴメンな。長い一日だったし、イライラをぶつけてしまったようだ。ほら、五千円あげるよ。」
息子は興奮した面持ちで座り直し笑顔でこう言った。
「お父さんありがとう!!」
そして枕の下からガサゴソとクシャクシャになったお金を引っ張り出した。
父親は,息子が既に金を持っていたことを目の当たりにし、また怒りが込み上げてきた。
「既に沢山お金を持っているじゃないか。何でさらにお金を借りる必要があったんだ!?」
息子はゆっくりとお金を数え、父親を見上げた。
「だって足りなかったんだもん。でも今はもう足りてるよ!お父さん、ここに一万円あるから、お父さんから1時間買ってもいい?そしたら明日早く帰ってきて一緒にご飯が食べれるから。」
父親は愕然とし、息子を優しく抱きしめ、「ゴメンな、ゴメンな」と繰り返し謝った。
皆さんの大切な時間は、同時にお子さんやご家族との時間でもあり患者さんの時間でもあります。電子カルテを有効に使って患者さんと向き合う時間を増やしたり、またノー残業デーをつくって家族との時間や趣味の時間をつくるなど、当院としての働き方改革を進めていきましょう。